なぜ、クラスターが発生しているのか
現在、各地でクラスターが発生しております。
クラスターを発生させない為には、どのような対策を講じれば良いのでしょうか。
クラスターとは
COVID-19において、クラスターとは患者集団を指します。クラスターの発生により、連続的に集団発生が起こり(感染連鎖の継続)、大規模な集団発生(メガクラスター)に繋がる可能性があります。クラスター対策とは、日本のCOVID-19対策の一つの柱であり、疫学情報の収集、 分析を通してクラスターの早期発見と対応を支援するだけでなく、市民に対してはクラスターの発生しやすい場所、環境、行動を避けるよう啓発することで、クラスターの形成を防止することを目的としています。
オフィスでクラスターが発生した場合
営業や人事、総務などのオフィスでクラスターが発生した場合は、次のような被害が予想されます。
● 取引先からの信用低下(ブランド毀損)
自社でコロナ感染者が発生し、取引に悪影響となる可能性。
● 企業活動の一時停止による生産性低下
濃厚接触者の出勤停止、オフィスの消毒による業務の一時停止で生産性の低下が考えられます。
● オフィス内の消毒など追加コストの発生
オフィスの消毒作業、保健所への連絡など金額的・人的コストが掛かり予想外の費用が発生します。
店舗でクラスターが発生した場合
コンビニや飲食店など、商業店舗(小売店)でクラスターが発生した場合は、次のような被害が予想されます。
● 顧客離れリスク
コロナ感染者が発生したお店にわざわざ行かなくなるので、お客様の来店が減る。
● 風評被害リスク
あそこのお店に行くとコロナになるなどの風評被害に遭うリスクが高まる。
● 追加コストの発生
店舗内の清掃、業務の一時停止など。
店舗内の消毒作業などで、予想外の追加コストが発生します。
● 店舗の閉鎖リスク
上記の顧客離れ・風評被害・清掃コストおよび業務の一時停止に耐えきれず、店舗を閉めざるを得なくなる可能性があります。
オフィスの場合とは異なり店舗でクラスターが発生すると、最悪の場合は店舗が閉鎖まで追い込まれます。不特定多数の一般顧客との接点が多いため、可能な限りクラスター対策に力を入れて取り組みたいところです。
クラスター発生後はどうする
オフィスでクラスターが発生した場合は、基本的に保健所から職場を消毒するよう指示されます。
ただ、感染拡大を防ぐためにオフィスの消毒が必須なのは理解できても、消毒作業に慣れていない人が現場を消毒しても、しっかり除菌できているのか、
はたまた、消毒作業中に自分がコロナに感染してしまったらどうしようと感じている人もいるでしょう。
こういった場合は、専門の業者にオフィスの消毒を依頼するのも1つの手です。
ダスキンでは、オゾン除菌のサービスを行っており、コロナ禍でご依頼も増えております。
カラオケボックスでクラスターは発生していない
歌う時は喋る時の5~6倍の飛沫を放出するので、歌うと危険だと<容易に想像できます。しかし、クラスターはカラオケ喫茶などで発生していて、カラオケボックスでクラスターは発生してないんです。第一波の時も今回の第二波においてもありません。実は、建物としての構造や規格に大きな違いがあります。特に、建築基準法が規制している換気速度、空気を入れ換える速度の基準が重要な役割を果たしていると考えられます。法的に、窓の面積が広ければ機械による換気速度、つまり換気扇の力がそんなに強くなくても許されるようになっています。一方で、窓が開かないようなビルの場合には、かなり強力な換気装備がもともと要求されているわけです。
カラオケボックスでクラスターが発生しない理由
カラオケボックスは、防音のために壁ばかりで窓が無く、いかにも密室と思われますが、そういう構造だからこそ、建築基準法でかなりの換気を要求します。そのうえ、実際のカラオケボッスの場合には、更に強い換気を実現しています。つまり、通常の法的基準の大雑把にいって3~4.5倍、新幹線並みの非常に速い速度での換気が実現されています。それは、食事の臭いなどを次の利用者に感じさせないようにすることが理由だったようですが、この良好な換気がカラオケボックスでクラスターが発生していない非常に大きな理由と考えられます。
コロナのクラスター予防は換気が最も重要
コロナのクラスター予防には、とかく見落とされがちな「エアロゾル」、小さな飛沫を、それを排除するための換気がどのくらいされているか、ということが非常に重要であることになります。
換気の方法は大きく分けて、自然の通風や温度差による方法(自然換気)と、機械設備によって強制的に換気する方法(機械換気)とがあります。機械換気は、常時確実に換気が可能であるが、稼動のためにエネルギーを消費します。機械換気に用いる設備としては、換気扇、送風機などがあります。
窓が開けられる場所では、窓を開けて換気を行い、窓がない場所では機械換気を利用して、こまめに換気を行いましょう。