寒くても常時窓開けを
第2波、第3波と呼ばれる感染拡大が懸念されるなか、国は「寒冷な場面における新型コロナ感染防止等のポイント」を公表しました。
ポイントは、寒い環境でも、換気を積極的に実施することです。強制的に換気を行う機械換気による常時換気を推奨していますが、設置されていない場合は、室温が下がらない範囲での「常時窓開け」を促しています。その際、窓を少し開け、18度以上の室温を目安にすることを呼び掛けています。連続した部屋等では、使用していない部屋の窓を大きく開けて、外気を少しずつ取り込む「2段階換気」や、空気清浄機の使用も推奨しています。
飲食店では、可能な場合はCO2センサーを設置して、二酸化炭素濃度をモニターしながら換気をすることを求められています。
冬場は機械換気がお勧め
新型コロナウイルスは、インフルエンザと同様に「気温が低い」「湿度が低い」環境で感染が広がりやすいとの研究結果があります。専門家は寒くても屋内換気が必要だと呼び掛けています。
寒い時期の換気については、換気扇など機械換気による常時換気が効果的としている。機械換気ができない場合は、窓を少し開けた上で、室温は18度以上、湿度は40%以上を目安に保つと良いとする見解を示しています。
これからは湿度も大事になる
換気とともに重要とされるのが、湿度です。高すぎるとしぶきに含まれるウイルスが感染可能な状態が長く続き、低すぎるとしぶきが小さくなって空気中を長時間漂います。胃腸炎を起こすウイルスを使った実験では、湿度20%と80%の場合に感染リスクが高まったそうです。新型コロナウイルスはわからないことが多いが、室内の乾燥を避け、湿度を40%以上に保つとよいと言われております。
ちなみに、暖房をつけながら、窓を少し開けて、常時換気しておくことで、室温を保ちながら換気することができます。
加湿も忘れずに
ウイルスは、湿度が低いと活性化しやすいと言われます。換気をしながら加湿をし、適度な湿度を保つことも、ポイントの一つです。湿度の目安は40%以上で、加湿器を使用し、こまめな拭き掃除などを行っていきましょう。
換気が出来ない場所にはオゾン除菌
オゾンには脱臭作用や水質改善作用などがあり、これまでも医療機関や福祉施設、食品工場、スーパーマーケット、飲食店、美容室など、さまざまな現場で活用されています。
地下の店舗など、人がくる場所にもかかわらず、換気ができにくいところもあります。そういった場所に、このオゾンが感染対策の有効な手段の一つになるのではないでしょうか。もちろん、その場合も手洗いやマスクなど基本的な感染対策も併せて行っていくことが重要です。
当然ながら、濃度が高いほどウイルスの不活化効果があります。ですから、夜間や休日など、人がいない場所、時間帯では濃度を高めにし、人がいる場所、時間帯では安全が担保できる低濃度のオゾンを用いるとよいと思います。
オゾン除菌の効果
オゾンのウイルス不活化効果は、インフルエンザウイルスなどでも確認済みです。では、いったいどんな仕組みでウイルスの感染力を止めているのだろうか。
オゾンの酸素原子がウイルスの膜にくっつくと、膜のたんぱく質や脂質が酸化されます。これによりウイルスは細胞に入り込むことができなくなります。
これが一つめの作用で、もう一つは、湿度が高いと特に力を発揮します。
<オゾンは空気中の水分に反応して、ヒドロキシラジカルという酸化力の強い活性酸素を作り出す。これがウイルスを強力に酸化させるなどして、感染力を抑えるといいます。
客足が遠のき、経営的に苦しい飲食店は多いと思います。オゾン除菌が今後、安心して飲食できる状況にしてくれることを期待したいです。
引き続き手洗い・うがい・消毒をしっかりやりましょう
ウイルスはアルコールなどの消毒液や、石鹸・洗剤などの界面活性剤に弱いため、手洗いやうがいが奨励されています。
また、プラスチックなどの表面に付着したウイルスは長時間生き残るため、不特定多数の人間が触るものについても、定期的に消毒や洗浄を行うことが必要です。
飲食店では、お客様が触れるメニュー表などもこまめに消毒しましょう。